ギャラリーテン/gallery ten〜コラム vol.88 "小高善和さんの“COMFORT”な靴" "増田泰子さんの“COMFORT”な絵" "TIGRE BROCANTEの“COMFORT”な服"

ギャラリーテン/gallery ten〜コラム vol.88 "小高善和さんの“COMFORT”な靴" "増田泰子さんの“COMFORT”な絵" "TIGRE BROCANTEの“COMFORT”な服"

<2016年3月号>


小高善和さんの“COMFORT”な靴

小高善和さんは、千葉県白子町に工房を5年前に構えた当初、靴づくりのワークショップを主軸にオーダーの靴の制作をしていました。
2年前にgallery tenで初めて展覧会をしてから今回が4回め。
シンプルで気軽に履けるバブーシュと紐で縛る外羽根靴を既成でいろんなサイズで作り発表しようというこちらの提案に小高さんは少し戸惑いを感じていました。
小高さんは、以前も今も、個々の人の足にきちっと合ったものを丁寧に作り上げていくということを信条にしています。
既成の靴に足を合わせて履くということが、私たちのほとんどの中では当たり前のように過ごしてきていますが、
足に合わない靴を履くことによって、外反母趾になったり、そこから膝→腰→肩→頭と身体の各所に弊害が出てくることを認識することが大切です。
逆に言えば、靴選びによっては現在抱えている体調不良が改善されることもあるということです。

しかし、フルオーダーで靴を作るというのには、いろいろな測定や調整など手間と神経をつかうため高額になることは避けられません。
それほど重度に足に悩みを持たない人に、もう少しラフにカジュアルに足に寄り添った既成の靴を作ることにも高い意義を感じます。
実際、この2年間で多くの方からの小高靴に対する感動と感謝の声が絶えません。
小高さん自身も、こうしてたくさんの方の足を見る機会を得、数を作ることで見えてきたことがあるようです。

機能を優先しながらも、シンプルで洗練されたデザインや革遣いにも魅力があります。
基本のカタチがあり、革の配色や仕様を自分好みに組み合わせることのできる既成靴、
足の計測をし、定型のパターンをアレンジするセミオーダー靴、
その足と同じサイズカタチに木型を起こし、一からパターン、裁断、仮縫い、試着、調整、試着、調整、本縫い・・・と手間暇をかけピッタリ作るフルオーダー靴。
これらの3つのタイプの靴を展開します。どの靴もアフターケアいたします。
また、今回、会期中ほとんどの日程で小高さんが在廊し、個々にじっくりと靴づくりに対応します。
『COMFORT』な靴、一度はいたらやめられません。ぜひお試しください。







増田泰子さんの“COMFORT”な絵

幼い頃から絵を描くのが好きで、小学生の時「画家になりたい」と作文に書いていた増田泰子さん。
大型商業施設でディスプレイなど販促企画の仕事を16年間務める。
美術に癒しを求め、その給料でコツコツとアートを買っていきました。
有名無名を問わず泰子さんの琴線に触れた作品は100点余り。
老後にはコレクションを展示する美術館でも開こうかと漠然と思っていました。
不規則でハードな会社勤めを辞め、結婚・出産を経て介護の資格をとりました。
在宅ヘルパーやターミナルケア(看取り)の仕事に就いている時に、後悔しないように短い人生の中でやりたいことがあるならすぐにやるべきだと奮起。
千葉に住んでいましたが、2年前、生まれ育った長野県上田市に戻り、そこに小さな美術館をオープンするに至りました。

24歳の頃、絵のコンクールで受賞しイタリアに短期留学し、イタリアの田舎をまわりました。
特にベニスのブラーノ島のマッチ箱のようなカラフルでかわいい教会に感動し、今、それらを思い起こして絵を描くことが多いそう。
泰子さんの絵には、家や舟がモチーフとしてよく出てきます。
家は生きている象徴、安定や落着き、自分でいられる場所を表し、
舟は人生航路、調子の良い時悪い時も家族とともに生きていくことを表す。
そんな一枚一枚の絵が、パワー、勇気、優しさを発し、そこから誰かの心にほんわり温かいものが伝わっていくことが泰子さんの喜び。
ぜひ、今企画展のテーマ『COMFORT』な絵を体感してみてください。







TIGRE BROCANTEの“COMFORT”な服

福岡を拠点とする人気の高い服のブランド“TIGRE BROCANTE”。

TIGREの服は大人の遊び心たっぷりのカジュアルスタイル。
老若男女問わず、どんな人をも受け入れるし、どんな人をも楽しませる。
着る人によって同じ服も違った雰囲気に見える。
今企画展のテーマは『COMFORT』。
心地よさ、気楽、安心感、慰め、快適さ、ほっとする気持ち、・・・・・。
TIGREの服はまさにそんな気持ちにさせるものですが、ただ心地よいだけではなく、着るとはつらつとして気分が上がる不思議な服です。

一見シンプルなデザインですが、体を通すとおもしろいシルエットが出たり意外にラフだったりきちんとしていたりします。
素材やカラー展開が豊富ですが、プリントものがユニーク。
今回は“獅子舞”がモチーフのシリーズあり。和であって和でない。合わせづらそうで合わせやすい。
バリエーション豊かなアイテムが勢ぞろいします。いろんなコーディネートをお楽しみください。







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