ギャラリーテン/gallery ten〜コラム vol.77 "小高善和さんの靴から学ぶこと" "KORA KAPDAのストール"

ギャラリーテン/gallery ten〜コラム vol.77 "小高善和さんの靴から学ぶこと" "KORA KAPDAのストール"

<2015年4月号>


小高善和さんの靴から学ぶこと

昨年、小高善和さんの靴の展覧会をし、いろいろな足の悩みを持っている方が多いことがわかりました。
人の足をマジマジと観ることは初めてでした。
幅広・甲高で足裏の大きさの靴に合わない、左右のサイズが全く違う、
細すぎて靴の中で足がパカパカする、偏平足あるいはハイアーチ足、
・・・・・・いろいろな問題を抱えていることがわかりましたが、最も驚いたのは、外反母趾の方の多いこと多いこと。
また、私も含めたほとんどの方が、自分にぴったりの靴を探すことにあまりこだわりがない、
すなわち既成のサイズに自分の足を無理やり合わせて履くということが当たり前のようになっていました。
少々不満な点があっても、特に気にせずに履く。

意識の低くなりがちな靴選びですが、自分に合った靴を選ぶことがいかに大切かということを知ることはとても大切です。
足から膝、骨盤、背骨へと体への影響が大きくなっていきます。
合わない靴が体をゆがめていくこと、逆に言うと、合った靴が体を整えていくということです。

前回、小高さんの靴を買い求めた方々から、喜びの声をどれだけたくさん聞いたことかわかりません。
オーダー靴を作られた方はもちろんのこと、既成の靴も調整を加えて各人のサイズに近づけることで足が楽になったと。
そして小高さんの靴は、思いっきり履いてソールが減ってきたり、本体の革が伸びてきたり、不具合が生じたら、
丁寧に修理をして、再び履き続けていかれます。
革がどんどん足になじんできて身の一部となっていき、より愛着をもってずっと使っていかれるのです。
一生付き合える靴に出会えるなんて素敵だと思いませんか。
小高さんによるお客様の対応を見るにつけ、彼がよりよいものを作ろう、人に寄り添おうという真摯な姿勢が感じられます。
そんなところからも、小高さんの靴の魅力がにじみ出ているように見えてきます。

今回、小高さんには、足の細かい採寸によって木型を起こし、そこから何度も調整しながらのオーダー靴に加えて、
サイズや幅のバリエーションを揃えた既成のバブーシュ、外羽根靴、ベビーシューズ、
また今回はチャッカーブーツ、ヒモ靴のセミオーダー(補正可能範囲での木型不要)の靴を出展していただきます。
革の色見本から好みの色合わせをして作ってもらうのも楽しいです。
仕様、ソール、ステッチ、デザインなど、自分だけの自分にぴったりな靴を作ってみませんか。
会期中は可能な限り小高さんに在廊していただきます(表面の在廊日参照)ので、なるべくその日をねらっておいでください。
靴づくりの他、靴選びの相談、足の悩みなども尋ねてみてくださいね。







KORA KAPDAのストール

インドのカディ”は、綿から糸を紡いで染めて織って・・・と、とても手をかけて作られた布。
シルクよりも高価なカディも多く、その価値は身にまとって初めて実感できます。
軽くて柔らかいのでグルグル巻きにしてももたつかないですっきりとします。
コットンなので、直に肌に触れても心地よく、真冬でも下着のように身に着け、上からまた着重ねられます。暖かいです。

KORA KAPDAのストールは、素材の良さだけではなく、大判で色遣いも美しく、一枚のストールで洗練された雰囲気をつくりあげます。
昨年の展覧会では、ストールの巻き方の講習会を行いました。
一枚の大きな四角の布が変幻自在に首元の表情を変え、いろいろなスタイルを楽しめるのです。
ストール一枚で、定番の服が全く違って見えてくるので不思議です。
今回も、在廊時には、いろいろとアドバイスをいただけますので、お尋ねくださいね。

今回、ストールに加えて、カディ素材の服、インドのファブリックを展開いたします。
年中楽しめる素材ですが、春本番の今から真夏には、よりこの素材の気持ちよさを実感できます。
ぜひご高覧くださいませ。





コラム vol.77 "小高善和さんの靴から学ぶこと" "KORA KAPDAのストール"