ギャラリーテン/gallery ten〜コラム vol.48 "小山義則さん・椎名勇さん・土楽窯さん の 土鍋大集合♪" "3人ユニット・John" "松浦香織さんのクリエーション"

ギャラリーテン/gallery ten〜コラム vol.48 "小山義則さん・椎名勇さん・土楽窯さん の 土鍋大集合♪" "3人ユニット・John" "松浦香織さんのクリエーション"

<2012年11月号>

小山義則さん・椎名勇さん・土楽窯さん の 土鍋大集合♪


椎名勇さんの土鍋で鍋焼きうどん



年季の入った小山義則さんの炊飯土鍋の裏

寒くなってきた途端、土鍋が食卓に頻繁に登場する我が家。
しゃぶしゃぶや海鮮鍋やチゲ鍋や鶏の水炊きなど、いわゆる鍋物。
おでんやシチューなどの煮物から、蒸し物、・・・、とにかく大活躍。
ウチでは10年モノの椎名勇さんの土鍋を使っています。(表紙右の土鍋)
お湯が沸くと、取っ手の水牛の鼻の穴からシューっと蒸気が吹き出し楽しい。
蓋が円錐形に高くなっているので、今流行りのタジン鍋としても使えます。
特に煮物なんかは、火を止めてから土鍋が勝手に調理してくれ、おいしく仕上げてくれます。

椎名さんの小さい土鍋も日常でヘビーユースしています。
ダシを張って沸かし、冷凍うどんを入れ、刻んだネギを入れて、再度沸騰したら卵を落として蓋を閉め火を止める。
簡単な鍋焼きうどんのできあがり。コレ、家にいるときの昼ごはんの定番です。
他にも湯豆腐や蒸し魚などいろいろ使えて、家族の数だけ持っています。

そして、ごはんは小山義則さんの炊飯鍋で炊いています。
内蓋がついていて、吹きこぼれることもなく、圧力をかけて遠赤外線効果でふっくら炊き上げる。たった20分で炊けるのも魅力。
この鍋は9年モノ。底に大きなヒビがたくさん入っていますが、漏れることもなく、よい仕事をします♪
家電で高価な炊飯器を見ますが、いつも「土鍋の方が安いし早いし美味しいのになぁ・・・。」とボヤいてしまいます。

この企画展では、土鍋では定評のある“土楽窯”からも出展していただきます。
この土鍋を監修されている福森雅武さんは生前の白洲正子さんとよく食事をされていたらしく、
著書の『土楽食楽』からも美食家であることが伺えます。
伊賀から各種の土鍋がたくさん出展されるとともに、水コンロ(水と炭火を使った熱源)も登場。

今回、テレビや著書でもご活躍の料理研究家・林幸子さんによる食事会を予定しています。
鍋料理のバリエーションを知れば知るほど、冬の食卓が楽しくなることまちがいなしです。どうぞご参加ください。
また、土鍋に加えて鍋周りの食器もたくさん展開します。お楽しみに。


3人ユニット・John

“John”という作家名、決して外国人ではありません。
生粋の日本女性、堀嘉子さん・綿貫美代さん、後藤真志子さんの3人ユニット。
この方たちは、公私ともにお世話になっている私の人生の師でもある素敵に年齢を重ねてこられた個性的なトリオ。
彼女らの豊かな感性は、作品のみならずファッションやライフスタイルに及びます。
驚くほどかっこいい、なんと平均年齢70歳のお三人です。

現在、当カフェで使っているコースター、お手ふき、サラシタオルやスタッフ着用のリネンのサロンは、Johnによる作品です。
何十回、何百回と洗濯し、使い込んでいますが、どんどん風合いがよくなってきます。
シンプルで飽きがこない、厳選の素材でよい縫製、遊び心のあるステッチなど、カフェのお客様から好評を得ています。

そこで、今回は、土鍋の企画展に合わせて、Johnが鍋つかみを創ったらどんな作品になるのかという好奇心から依頼し出展がかないました。
三人三様の鍋つかみがたくさん勢揃いします。
使って飾って敷いて・・・。キッチンの重宝アイテム、楽しんでお選びくださいね。


松浦香織さんのクリエーション


香織さんのアトリエ


松浦香織さんの作品との出会いは、もう5年ほど前。
ネットでいろいろ見ていたら、ものすごく気になる絵が1枚。
いろいろ調べて彼女の連絡先を探したが見つからず、
思い切って卒業された多摩美術大学の研究室にメールで問い合わせて教えていただいた。

何とも言えないシュールでつかみどころのない絵の世界。この世界が私のツボにすっぽりハマった。
驚いたのは、初めてご本人とお会いしたとき。
小さくて細くて色白でお人形のようなかわいらしい香織さん。
手塚治虫さんの“ふしぎなメルモ”のキャラクターがそのまま現れたかのようでした。
もう一つ驚いたのに、あのか細いからだで、ビールをガンガン飲むこと。顔色一つ変えずにビールばかりゴクゴク飲む。
これまたもう一つ驚いたのに、作家名を“松浦カレー”と名乗るほど、カレーが大好き。
もしかしたら、今回の香織さん在廊日に、カレーイベントをするかもしれません♪

香織さんは現在、静岡・袋井市で制作しています。
何度となく千葉に来てくれて、時々食事したりします。
あんなにおもしろい絵を描き、あんなに作品と人とのギャップが大きい香織さん。
彼女を知っていくうちに、確固たるスタンスとゆるぎない意思と聡明な頭脳が主軸にあることがわかってきました。
そんなことを全く悟られないくらい、いつも笑顔で謙虚で温かい。多くの人に愛される人格者です。

常設コーナーでは彼女のバッジなど雑貨が多くの方にウケています。
今回は、銅版画をはじめ、ドローイングもたくさん出展されます。
どっぷり松浦香織のアートワールドに浸かってくださいね。





コラム vol.48 "小山義則さん・椎名勇さん・土楽窯さん の 土鍋大集合♪" "3人ユニット・John" "松浦香織さんのクリエーション"